先日、kmlugの定例会で、この資料を使ってoggを紹介しましたが、最近、何故かogg関連のサイトがアクセスできない状態にあるようです。そこで、私が以前getしたバイナリだけでも利用できるよう、こちらに置きましたので、下記のサイトが利用できない場合にご利用ください。
(http://homepage2.nifty.com/eangel/Mizuno/Software/ogg/ より抜粋)
Ogg
Vorbisとは「.mid」や「.wav」そして「.mp3」等と同じ音楽・音声ファ
イルのフォーマットのことである。
以下略してOggとさせてもらうが、このフォーマットが生まれた背景に少し触れ
てみよう。
まず音楽のフォーマットとして、いまや知らない人はいないのではないかという
ほど有名になったmp3があるのに、なぜ今Oggなのか?
答えは簡単、mp3がフリーではなくなってしまったからだ。
以下にZDNETのニュースから抜粋した。
Vorbis
Tool、ライブラリ等を以下のサイトからgetする。
http://www.vorbis.com/download.psp
gtkベースで、CDプレーヤとripperが一体となったgripがお勧め。以下のサイト
で入手できる。
http://www.nostatic.org/grip/
エンコーダとして、Vorbis
Toolに附属のoggencを設定する。
OggVorbisをネイティブでサポートするソフトプレーヤとしては、FreeAmp2.1
がある。XMMSもプラグインで対応。以下のWebサイトからダウンロードできる。
注)XMMSの最新版で再生しているが、特定箇所(ファイル)の読み込みで突然終 了するなど、やや不安定
kmlugの上田<2>さんより、以下のような情報をいただきましたので、転載します。
# Vine-2.0のrpm(3.0.3-2vl6)ではインストールで跳ねられましたが # Vine-2.1では(rpm-3.0.6-0vl2)すんなり入りました。 頂いたxmms用のプラグインでは、ID3タグは使用出来ないようです。 埋め込みそのものは可能なようですが……。 # 拡張子を.mp3にするとタグ情報は見れるが再生出来ず、.oggにすれば、 # タグ埋め込みされてても再生可能ですが、タグ情報は見えないようです。 # そのうち、ファイルフォーマットの仕様が確立されればまた違うかも。 コマンドラインからの標準入力からのエンコードですが、例えば次のように パイプ経由でCDから直接エンコード可能なようです。 キーボード入力派の自分としては嬉しい限りです。 (リッピングにはcdda2wav使用、またこちらのノートではCD-ROMは/dev/hdb) % cdda2wav -q -D /dev/hdb -t 01 - | oggenc - -o 01.ogg
(http://www.vorbis.com/faq.pspの翻訳)
Ogg Vorbisは、新しいオーディオ圧縮形式。MP3、VQF、AACなどに代表される、 今日よく利用されているデジタルオーディオフォーマットと比較されるけど、完 全にフリーでオープンで特許に縛られない点が、従来のデジタルオーディオフォー マットと異なる。
Vorbisというのは、Oggプロジェクトという、完全にオープンなマルチメディア システムの創造を目指すプロジェクトの一部であり、OggVorbisファイルを作る ためのオーディオ圧縮計画につけられた名前。
Oggプロジェクトの一部であることから、Vorbisのファイルは .oggという拡張子 を使っている。
Ogg Vorbisは、これまでの特許に縛られたオーディオフォーマットを完全に置き 換えることを考えてデザインされている。これは、君自身の音楽コンテンツすべ てをためらいなくVorbisにエンコード可能であることを意味するんだ。:-)
現在(2000年11月現在)、最終のバージョン1.0のリリースを間近に控えている。
しかし、ファイルフォーマットは、当面完成されたものであり、現段階で作られ
たVorbisのファイルは、今後、将来的にでてくるデコーダでも再生可能な互換性
を保証されている。
そのフォーマットは、柔軟性を考慮して設計されているので、開発者は、従来の
エンコーダやプレーヤを無駄にすることなく、ファイルサイズや音質の改善をは
かることができる。
いくつかの理由がある。
まず、多くのアーチストは意識していないかもしれないが、MP3はロスの多い圧
縮形式(不可逆圧縮)として知られている。だから、MP3ファイルにした段階で
サウンドデータの多くが欠落してしまい、結果的に、CDの音質よりも劣ってしま
う、というわけ。
Vorbisも同じくロスの多い圧縮形式(不可逆圧縮)なんだけど、よりダメージを
減らすための優れたアコースティックモデルを採用しているため、同サイズなら
MP3ファイルよりも優れた音質で音楽を提供できるだろう。
それから、アーチストなら音楽フォーマットのライセンス問題にも関心を向ける
べきだね。もし君が、自身の音楽をMP3フォーマットで販売することにした場合、
君は、Fraunhofer(というMP3の特許を持つ企業)に対し、セールスに応じた一
定のロイヤリティを支払う責任を負うことになる。ところがVorbisの場合、特許
もライセンスもないから、販売する場合も、他人に配る場合も、ストリーム配信
する場合も、お金を払う必要はないんだ。
まずは、ハイクオリティであること。ファイルサイズもMP3より小さいし、これ
から開発が進むともっと小さくなるだろう。また既に多くのソフトウェアプレー
ヤーで楽しむことができるし、すぐにいくつかのメジャーなハードウェアプレー
ヤーが互換を持つようになるだろう。
Vorbisならば、より少ないデータ領域でハイクオリティな音楽が楽しめる。
Vorbisを使うってことは、ライセンス問題に制約されずにエンコーダやデコーダ
をチョイスできる、ってこと。また、ほとんどの企業はエンコーダのライセンス
料を払うことができない(払う意志がない)から、これからはMP3ファイルを作
るためのエンコーダは限られてくるはずだ。だからVorbisを使うことで、エンコー
ダの選択肢を広げることになるんだ。
開発したハードウェアやソフトウェアプレーヤーを頒布する場合、オーディオ関
連の特許やライセンス問題の影響を少なからず受けてしまう。
Vorbisならば、このようなエンコードやデコードに関する制約を一切受けること
なく、ハードウェアやソフトウェアプレーヤーを開発できる。
Vorbisはまた、柔軟で高品質のオーディオフォーマットを提供している。詳しく
は、http://www.xiph.org/ogg/vorbis/index.html
をみて欲しい。
音楽関連企業なんかは、Ogg Vorbisにもっとも注目すべきじゃないかな。 その他のテクノロジーは、起業時に多くの投資を必要とするけれど、Volbisは新 進企業にとって到達が容易で開業資金を節約できる、唯一のプラットフォームを 提供している。というのも、その顧客である音楽ファンは、幅広いプレーヤのサ ポートやオープン性により、非互換性に腹を立てることもないし、より高い音質 に満足するだろうから。
Ogg Vorbisの仕様は、パブリックドメインに属し、商用、非商用を問わず、完全 にフリーである。ソフトウェア開発業者は、この仕様に互換性を持つソフトウェ アを、いかなる制限やチャージも受けることなく独立して開発することが可能だ。 しかしながら、オープンソースソフトウェアを使いたいと考える開発者は、しか るべきルールに従うことが必要だ(後述)。
何度も言うが、Ogg
Vorbisの利用に当たって支払うべきライセンス料は何もない。
ソフト開発業者として、Vorbisのエンコーダ、デコーダ、その他をオープンソー
スかクローズドかに関係なく自由に開発し販売(頒布)することができる。
しかしながら、独立したインプリメンテーションの開発以上のことを行ないたい
場合には、GPLを尊重しなければならない。同様に、クローズドなアプリケーショ
ンソフトウェアにリンク可能なVorbisライブラリについても、LGPLの下で開発す
ることができる。
いいえ。
特定の特許に抵触しない、ライセンスフリーのフォーマットであることによる利 益は、そのフォーマットから直接お金を得ることに対する興味関心より価値があ る。Vorbisは常にフリーでパブリックドメインにありつづけるだろうし、誰も Vorbisから利益を得るために知的所有権を制限する必要などない。
MP3とは全く異なる演算の原理を使っているから、音楽の圧縮のアプローチも異 なる。現時点でのリスニングテストでは、同程度のビットレートでエンコードし たものは、同じような音質である。
もちろん。
Vorbisは、ファイルフォーマットの仕様が固まった後でも、音質のチューニング
やアルゴリズムの改善を許すような柔軟なフォーマット仕様になっている。
音質は現時点でもとても良いし、毎日のように改良され続けているよ。:-)
音質がいい、オープン、知的所有権の制限なし、などなど。Vorbisは音質の改善 だけにトライしてるんじゃなくて、改善可能なすべてのことにおいて、本質的に より良いものを目指してるんだ。
最近のベータリリースでは、音質に影響するような目だったバグをたくさん改善
してきた。今はバージョン1.0のリリースに向けて、残されたバグを修正しているよ。
ベータリリースは、元々、開発者や早期適用ユーザに対して、我々の技術を試し
てもらうことを意図したものだけど、バージョン1.0の提供にこぎ着けた時には、
あらゆるテスト用のサンプルを使った他のオーディオフォーマットとの公正なリ
スニングテストを企画したい。開発者や興味のある人々による、この非公式なリ
スニングテストを元に、Vorbisの音質がすばらしいことを保証していく。また、
これらのテストは、フォーマットの一層の改良に利用されていくだろう。
Vorbisのファイルフォーマットは標準化されているけれど、Vorbisのエンコーダ
はまだベータ版だ。現時点のベータリリースでは、大半の目だったバグは修正さ
れているけど、音質に影響するようなバグも、まだいくつかは残っている。
もし、あなたの聞いたオーディオファイルが、初期のエンコーダ(ベータ3以前
のもの)を使ってエンコードされたものなら、(すでに修正済の)深刻な音質の
バグを持っているのかもしれない。最新のエンコーダを使って、再エンコーディ
ングしてみてほしい。Vorbisが、徹底的なオーディオマニアのリスニングテスト
にも応じられる状態にあることを、皆に知らしめることができるだろう。
同程度のビットレートのMP3ファイ
ルと比べてどう? CBR(Constant
Bitrate:固定ビットレート)でエンコードされた同じビットレートの2つのファイルは常に同じファイルサイズになるだろう。現時点のVorbisベータ版では、VBR(Variable
Bitrate:可変ビットレート)でのエンコードのみをサポートしているが、これは、
エンコードが容易なデータを無駄にする必要がないことから、より高いクオリティ
でサイズの小さいファイルを生成できる。
現時点のVorbisベータ版で生成されたファイルは、128kbpsのMP3ファイルと同程
度のファイルサイズであるが、音質面では優れているだろう。
理論的には、制限はない。Vorbisは、チャンネルあたり16kbpsから128kbpsまで のビットレートで利用できるように調整されているが、仕様上は、512kbpsや 8kbpsでのエンコードが「できない」などとは書かれていない。現時点でのベー タ版では、128, 160, 192, 256, 350kbps のモノラルかステレオサウンドをサ ポートするが、将来的には、より小さいビットレートでの利用が可能になるだろ う。
Vorbisは、他のトラック情報と同様、柔軟で完全な、曲とアーティスト情報用の コメント領域を持っている。現時点でのベータ版では、エンコード時にそれらの 情報を入力可能。他のサードパーティのエンコードツールでも、トラック情報の 入力や編集が可能になっている。
我々は既にOggフレームワークの中で動作するビデオコーデックに関する前段階 の作業を終えている。しかしながらビデオには、新しい類のチャレンジがたくさ んあるわけだし、まず、今現在は、オーディオにフォーカスしているんだ。
ストリーミングは、Vorbisの重要なコンポーネントだ。だからVorbisのフォーマッ
トは、簡単にストリーム可能になるように設計されている。Vorbisの設計者は、
IcecastとVorbisの互換を可能とするために、Icecastストリームメディアのクリ
エータの傍らで作業を行なっているんだ。
それから、ストリーミングOggファイルをサポートするプレーヤーの開発も進ん
でいる。WebでのOggファイルによるストリーミングも、バージョン1.0のリリー
ス時にはサポートされる予定。
Ogg
Vorvisのエンコーディング/再生は、Windows用のSoniqueやFreeAmp、
MacOSのUnsanity
Echoなどのプレーヤー、CDexやSirenJukebox、GoldWaveな
どのオーディオアプリケーションなど、多くの人気のあるソフトウェアで標準的
にサポートされるようになっている。(詳細は、http://www.vorbis.com/download.pspを参照のこと)。
ハードウェアプレーヤーでは、iObjectsが、携帯型オーディオプレーヤーとして
デザインされたDadio 2.0 OSでOgg
Vorbisのサポートを表明している。これは、
他のハードウェアベンダーに対し、Ogg
Vorbisが将来的に広く民生用のオーディ
オハードウェアに拡大していくことを確信させるものである。