2001年6月 やっとPCをパワーアップする
メインボード故障
約3年ほど使ってきたK6-2マシンが3月に突然お亡くなりになった。電源を入れても画面が真っ暗で、ブートもしない様子なので、どうやらメインボードがいかれたらしい。PentiumII用のメインボードが余っているが、CPUが手頃な価格で入手できる見込みもないので、この機会に、メインボードとCPUを新調することにした。
Athlon 1.4GHzを奮発
雑誌などで調べてみると、最近のハヤリはPentium4 とか Athlon とかいうCPUらしいことが分かった。Pentium4のほうが安定したマシンに仕上がるが、Athlonのほうがコストパフォーマンスはいいらしい。PCショップに足を運び、店員ともいろいろ相談したが、貧乏症の私としては、割と最近買ったPC133のSDRAMが使えて、コストパフォーマンス抜群の
ASUS A7A266 というメインボードに 現時点で最強?の
AMD Athlon 1.4GHz を載せることにした。
このクラスのCPUをドライブするには、電源容量も300W以上はいるようだが、少し前にHMCの後藤さんからいただいたものがあったので、使わせていただくことにした。
残念ながら、(たくさんストックのある)ISA系のカードは、もはや使えないので、LANカードは、100base-TXのPCIカードを購入することに。でも、1000円ちょっとで100baseのLANカードが買える時代になったんですね。。10年前にはTOWNSのLANカードが3万円もしていたというのだから、やっぱ感無量。。
結局、メインボード + CPU + CPUクーラー + LANカード を 56,000円(税込み)で購入。 それより、まだ使えるであろう、CPU(+ファン) + LANカード + Soundカード + 電源ユニット がもったいないな、と思う私は、やっぱ貧乏症だな。:-p
デスクトップ甦る
3時間ぐらいで、とりあえず動くモノが出来上がり。Linuxも無事立ち上がった。ついでに、Vine 2.1 を Vine2.1.5 にアップグレード。新マシンのスペックを整理すると、次のようになる。
CPU | AMD Athlon Processor (1.4GHz) |
Motherboard | ASUS A7A266 |
Chipset | ALiMaGik1 |
Cache Memory | 256KB |
Main Memory | 128MB (PC133 SDRAM) |
HDD | 20GB |
Video Accel. | S3 Savage 4 |
Audio | C-Media CMI8738 (on Board) |
Operating System | Vine Linux 2.1.5(kernel:2.2.18) |
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史上最強の? CPUパワーを実感してみようと、いくつかのアプリケーションを立ち上げて試したが、体感的には、そう速い、という感じは無し。ディスクやメモリアクセスが足を引っ張っているんだろうか。。それでも、kernelのmakeは(moduleのmakeを除いて)3分弱で完了するし、oggのエンコードも5〜6倍速でできる。一方で、音楽CDからのリッピングは相変わらず遅いし(CD-ROMのスピードが問題か?)、Netscape6も遅い(涙)。
サウンドとビデオキャプチャ不具合
ま、遅いのは、おいおいチューニングしていくとして、とりあえず困ったのがサウンドとビデオキャプチャの不具合である。サウンドのほうは再生中に停止するし、ビデオキャプチャに至っては、OSを道連れにお亡くなりになる始末。(涙)
ALSAのインストール
そこで、まずはサウンドドライバをALSAに変えてみた。vine-plusのALSAは、Vine2.1用のカーネルモジュールになっているため、Vine2.1.5では使えず。しかたがないので、
ALSAプロジェクトのWebサイトから、ドライバ、ライブラリ、ユーティリティを持ってきてコンパイル後インストール。ちなみに使用したファイルは、
alsa-driver-0.5.11.tar.bz2
alsa-lib-0.5.10b.tar.bz2
alsa-utils-0.5.10.tar.bz2
これらを解凍後、utilsディレクトリに移動すると、buildrpmという便利なスクリプトがある。rootになって、これを実行するだけで、/usr/src/redhat/RPMS/i386 以下にrpmファイルを作ってくれる。あとはこれをrpmでインストールし、
- snddevices実行
- /etc/modules.confを修正
- depmod -a 実行
- /etc/rc.d/init.d/alsasound start 実行
という手順でいける。
ちなみに、私の場合は/etc/modules.confに、以下の行を追加した。
#ALSA
alias char-major-116 snd
alias char-major-14 soundcore
alias snd-card-0 snd-card-cmipci
alias sound-slot-0 snd-card-0
alias sound-service-0-0 snd-mixer-oss
alias sound-service-0-1 snd-seq-oss
alias sound-service-0-3 snd-pcm-oss
alias sound-service-0-8 snd-seq-oss
alias sound-service-0-12 snd-pcm-oss
もちろん、以下のようなカーネル標準のドライバが記述されていたらコメントアウト。
#Remove standard drivers below
#post-install awe_wave /bin/sfxload /etc/midi/GU11-ROM.SF2
#alias sound-slot-0 cmpci
これで、問題なくサウンドの再生ができるようになった。以前、不安定だったoggの再生も快調である。:-)
最新版bttvのインストール
次は、ビデオキャプチャであるが、こちらは、新しいbttvに入れ換えることで対応することにした。kernel2.2系に対応した最新のbttv、bttv-0.7.69.tar.gz を
bttvのサイトでget。この最新のbttvを2.2系カーネル下でコンパイルするためには、カーネルソースツリーに新しいi2cスタックが必要らしいので、 まずは、
ここからi2c-2.6.0.tar.gzをもってきて展開。以下のコマンドで、カーネルソースにパッチを当てる。
# mkpatch/mkpatch.pl . /usr/src/linux | patch -p1 -E -d /usr/src/linux
あとは、普通にカーネルをmakeするが、make config時に、`Character Devices'メニューで、
CONFIG_I2C=m
CONFIG_I2C_ALGOBIT=m
CONFIG_I2C_PHILIPSPAR=m
CONFIG_I2C_ELV=m
CONFIG_I2C_VELLEMAN=m
CONFIG_I2C_ALGOPCF=m
CONFIG_I2C_ELEKTOR=m
CONFIG_I2C_CHARDEV=m
CONFIG_I2C_PROC=m
するのを忘れないこと。
あとは、bttvをmake & make install し、/etc/modules.confを修正するだけである。ちなみに私は以下を追加した。
# TV
alias char-major-89 i2c-dev
options i2c-core i2c_debug=1
options i2c-algo-bit bit_test=1
alias char-major-81 videodev
alias char-major-81-0 bttv
pre-install bttv modprobe -k tuner
options bttv card=30 radio=0
options tuner type=2
※新しいbttvでは、サポートされるカードがかなり多くなっていて、AMI-888(Fly Video 98)のカード番号が19→30に変更されていた。
さて、これで、無事xawtvが立ち上がってくれればいいわけだが、結果は、やはり同じであった。(涙) ま、それでも、webcamを使った画像取り込みはできるので、VGAカードとの相性が悪いのかもしれない。取りあえず、
自宅Livecamは復活したので、当面はよしとするが、そのうち、この安物ビデオキャプチャカードを更新することにしようと企てている。
おまけ
AthlonのくせにNetscape6が激遅なのがどうしても我慢できなかったので、20MB強もあるmozilla-source-0.9.1.tar.bz2 を取ってきて、数時間(途中で寝てしまったので分からないけど、多分、2Hはかかってるんじゃないだろうか?)かけてmakeした。Netscape6よりはだいぶ快適になったが、それでもNetscape4.7と比べるとかなり遅い。経験上、mozillaは PentiumIII上で実行するほうがだいぶ速いような気がする。
おまけその2
それから、印刷時にFreeType error ってのが出て印刷できない現象に悩んだ。で、いろいろ調べたところ、/etc/vfontcap に記述された TrueTypeフォントファイルへのパスが誤っていることが判明。いつ、どういうタイミングで変わったかはわからないが、ここに設定されているTrueTypeフォントファイルへのパスは、vineでは、TTF-aliasというrpmをインストールすることで作成されることが分かった。(このTTF-aliasはファイルをインストールするものではなく、TrueTypeフォントファイルへのパスを設定するスクリプトによって構成されているようである)。そこで、無理矢理、
# rpm -Uvh --force TTF-alias-1.0-1.rpm
としたところ、無事、印刷ができるようになった。
以上、自分の備忘録も兼ねて、自宅PCのリビルド作業に関する事項をまとめておいた。今後、何かの役に立てばいいけどね。:-)
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